ウニの宝石箱

今年も味わって参りました。積丹半島のウニです。
ウニ丼をウリにするお店は数多くありますが、その中でも一押しのお店を紹介します。
積丹市街からさらに車で20分ほどの、来岸という集落の国道沿い。
「なぎさ」という小さなお店です。
メニューはウニ丼だけ。ウニ漁期にだけ営業しています。
 

 
ここのウニはとにかく新鮮さのレベルが違います。
基本的にその日の朝に採れたウニしか出さないとのこと。
扱っているのは「ムラサキウニ」「バフンウニ」の2種類。
滋養たっぷりの昆布を食べて、きれいな海の中で丸々と太ったウニたちそれぞれの味を楽しむことができます。
どんなに輸送技術が発達した現在においても、店のすぐ前の海で転がっているようなウニをほぼそのまま出すという「究極の産地直送」に適うところはないでしょう。

 
 
  
私はこの「なぎさ」を毎年訪れていますが、一昨年からは「ハーフ&ハーフ」という、ムラサキウニとバフンウニを半分づつ載せたメニューも登場。
一種類丼もいいですが、両方の魅力が味わえるこちら「二色丼」もおすすめです。
 

 
ウニ独特の深い甘みと鼻の奥を心地良くくすぐる磯の香り。
さぁっととろけるような贅沢極まりない食感。
ムラサキウニの後味のよさと上品な甘み、そしてバフンウニの深いコクと濃厚な旨み。両ウニの良さが一度に味わえる究極の丼です。

 


なんて美しい姿なのでしょうか。
言い古された表現かもしれませんが、まさに「海の宝石箱」をひっくり返したように光り輝いております。その煌びやかな粒の一つ一つに、極上の美味しさが凝縮されているのです。
それらが渾然一体なり、口の中で一気にほぐれるのはまさに感動的。
食の快感が、全身を奔流となって突き抜けます。
 
都会で食べるウニとは全くの別物でした。
おそらくここのウニ丼を味わった人は「ウニ観」が大きく変わることでしょう。
もちろん私もその一人です。
例え高級寿司店のウニであっても、どんなに新鮮さを売りにした居酒屋のウニでも、申し訳ありませんがここのウニの足元にも及びません。
 
世界を変えるほどの美味しさ。なぎさのウニ丼。
さぁ、まよわず積丹へ。
 
 
ちなみに、ムラサキウニ丼は2000円、バフンウニ丼は3000円です。
ハーフ&ハーフは2500円と、これまた信じられないほどのロープライス。
悪天候などでウニ漁に出られない場合は、休店の場合もあります。
また、漁獲量の少ないバフンウニは、日によって扱いのない場合もあります。
事前に電話で確認するのが良いかと思います。
営業は8月いっぱいまで。これも多少前後するとのことでしたので要確認。
お店の方は、とても親切に対応してくれるので安心ですよ。
 
 
 
 
「なぎさ食堂」 
0135-46-5308
 

大きな地図で見る